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東亜商事|Passion Cellar : 葡萄の大地から
CHATEAU MEYRE シャトー・メール2008年ヴィンテージ・レポート
2008.12.16
フランスから作柄状況が次々に届いています。第一弾は先日、研修旅行で収穫、醸造の一部を経験させてもらったシャトー・メールからです。
2008年12月8日
2008年ヴィンテージは現在マロラクティック発酵の最中。よってテイスティングで判断するという段階ではないが、 色合いは美しく、前年に比べてやや酸味は少ない印象があるがバランスはよくとれている。2007年と並び平均的なストラクチャー。このヴィンテージは若いうちから楽しめ、特長は一語を挙げるとすればきっと「エレガンス」でしょう。
ブドウ栽培に関していえば、まず芽をつまりブドウを損ねてしまった4/7の霜から始まりました。出芽は正常であったが続いてすぐに降雨と湿度のある時期となった。6月以降は、たびたび見舞われるべと病に対応した。夏は通常よりだいたい2.5℃ほど低い気温であった。そのため、ブドウの成長はゆるやかになり、成熟期は10日の遅れが見られた。ただし冷涼感があるにもかかわらず、ポテンシャルの度合いは正常であり(ブドウの糖度は良好)、夏の日照期は十分であった。
9月前半の雨はとくに我々のマルゴーの畑にボトリティス・シネレア(灰色カビ菌)を根付かせるおそれが若干あったが、続いて乾燥した太陽にあふれる穏やかな時期を迎え、そのため収穫時期は遅れることとなり、出来のよくないブドウを選別しながら行われた。
またこの乾燥した期間により収量は5-10%ダウンし、シャトー・メールで1ヘクタールあたり22ヘクトリットル、マルゴーで1ヘクタールあたり32ヘクトリットルという、最終的な収量は非常に少なくなり、非常によいクオリティのブドウを得ることに至った。
シャトー・メール醸造責任者 ディディエ・キラミ